お問い合わせフォームからのスパムメールが多すぎる?企業が今すぐできる対策
お問い合わせフォームは多くの企業様が設置されているかと思いますが、スパムメールには注意が必要です。なぜなら、スパムメールには、多くの危険が潜んでいるからです。何も対策をしていなければ、自社や顧客の情報を過失によって流出してしまうかもしれません。
今回は、お問い合わせフォームに潜んでいるスパムの危険性とその対策方法をご紹介します。
フォームスパムとは
フォームスパムとは、ホームページの問い合わせフォームやコメント欄を悪用して送信される迷惑メールのことです。
自動返信機能を悪用している
主に悪意ある第三者が自動返信機能を悪用して自動化されたツールやボットで、大量の無関係な広告、詐欺、またはリンクを含むメッセージを送信することで発生します。
このタイプの手法では、スパムボットがフォームに偽の問い合わせを送り、それによって自動返信メールが指定された異なるメールアドレスや大量の受信者に返送されるように誘導されます。これにより、自らのメールサーバを通ることなく、第三者のシステムを使ってスパムメールを配信できます。
自動返信機能で他人のメールアドレスにメールが届く仕組み
自動返信機能を利用したスパムメール配信の仕組みは次のとおりです。
- お問い合わせフォームのメールアドレスに他人のメールアドレスを記載する。
- 内容に悪質なホームページへ誘導するリンクを記載する。
- 記載が完了したら、送信する。
- お問い合わせフォームから記載したメールアドレスに自動返信メールが送られる。
- メールが届いた方は、会社からメールが届いていると思い、悪質なホームページへ誘導される。
上記のような仕組みで、メールが配信されているため、会社が悪意のあるホームページへ誘導しているように見えてしまうということです。
フォームスパムの危険性について
次に、フォームスパムにはどのような危険性があるのかについてご説明します。
重要なメールが埋もれる
お問い合わせフォームにスパムメール投稿が行われると、たくさんの迷惑メールが届きます。1日数十通~数百通のメールが送られるため、重要なメールが埋もれてしまいます。これでは、仕事のメールなのか、迷惑メールなのか、正しく見分けがつかなくなってしまいます。
このスパムメールの中から、どれが本当に必要なメールであるかを確認する作業には、多大な時間と労力を費やすことになります。こうした非効率な作業は、スタッフの業務全体の生産性を低下させる要因となります。
また、確認の過程で誤って重要なメールを削除してしまうリスクも高まります。結果として、企業の顧客とのコミュニケーションや信頼関係などに悪影響を及ぼします。予算の少ない中小企業にとって、スパムメール対策は欠かせません。効果的な対策を採用することが、スムーズな業務運営につながります。
ウイルスに感染する
お問い合わせフォームに届くスパムメールには、ウイルスが含まれており、これを安易に開くと、パソコンがウイルスに感染するリスクがあります。ウイルスは、一度コンピュータ内に入ると、そのプログラムに感染し、システムやデータを破壊したり、無許可で情報を外部に送信するなど、さまざまな悪質な行為を行います。
ウイルスは、内部の情報やプログラムを改変し続けるため、コンピュータの動作が停止したり、データが破損したりする事態を発生させます。
このような状況を避けるためには、スパムメールを不用意に開かないことが第一です。そして、信頼性の高いウイルスソフトを利用して、ウイルスの侵入を防ぎ、感染が発生した場合でも速やかに削除できるように備えることが重要です。最新のウイルス対策ができる状態へ更新し続けることは、仕事の安全性と効率性を確保することにつながります。
個人情報が流出する
スパムメールによって感染するものは、ウイルスだけではありません。仮想通貨を請求してくるランサムウェアや個人情報を盗み、外部に流出させるスパイウェアなどもあります。たとえば、スパイウェアによる影響を受ければ、パソコン内に入っている個人情報やユーザーの操作情報は、簡単に収集され、外部流出してしまいます。
個人情報を流出してしまうと、莫大な損害賠償が発生してしまいます。被害が発生すれば、セキュリティレベルも問われることになるため、注意が必要です。
ホームページが改ざんされる
お問い合わせフォームからスパムメールによる攻撃を受けてしまうと、ホームページの情報は簡単に改ざんされてしまいます。たとえば、会社のトップページに口座情報を記載し、ホームページへアクセスしたユーザーに、お金の振り込みを促すことができます。もちろん、その振り込み先は悪意のあるものですので、実際にお金を振り込んでしまうと、ユーザーは被害に遭ってしまいます。
また、ホームページの改ざんが行われれば、ユーザーに誤った情報を簡単に伝えられるため、アクセスが多ければ多いほど被害が大きくなります。
企業の信頼度が下がる
「お問い合わせフォームからのスパムメールによって個人情報が流出し、ホームページの情報が改ざんされる事態が生じた」といったことが会社で発生した場合、企業の信頼度は大幅に下がってしまいます。
実際に膨大な個人情報を預かる会社が個人情報を流出した場合、被害の賠償額が億単位になることは珍しくありません。また、そのような情報は、インターネット上や新聞に残り続けるため、その信頼度は下がり続けてしまいます。そのようなことにならないようにするためには、有効な対策について知る必要があります。
大量に送られることでメール受信に制限が発生し、機会損失につながる
スパムメールが大量に送信されることで、企業のメールシステムは過負荷状態に陥り、受信に制限が発生することがあります。これは「メールボックスのオーバークォータ」としても知られ、組織が本来受け取るべき重要なメールを正常に受信できなくなる事態が発生します。
大量のスパムが一度に流れ込むことで、サーバが圧迫され、メールが届かない、あるいは遅延する可能性が高まります。また、過負荷によってサーバのパフォーマンスが低下し、メールの送受信が遅くなるなど、通常業務に支障をきたすこともあります。
このようなメール受信の制限は、結果として仕事における機会損失につながります。たとえば、顧客からの問い合わせに迅速に対応できない、重要な会議メールを見逃す、または受信が遅れたために仕事の期日に間に合わないなど、さまざまな場面で問題が発生します。迅速なコミュニケーションが鍵となる現代の仕事環境において、これらの問題は長期的には企業の評判や信頼性にも影響を及ぼします。
自動返信メールの送信者がサーバのIPアドレスがブラックリストに登録される
スパムメールが大量に発信される状況下では、自動返信メールの仕組みが悪用されることで、メールサーバのIPアドレスがブラックリストに登録されるリスクが高まります。この問題は、さまざまな迷惑行為を自動返信機能によってサポートする形になり、やがて悪質行為と見なされることで発生します。
IPアドレスがブラックリストに載ると、そのアドレスからのメールは多くのプロバイダーでスパムと認識され、受信側で自動的に拒否されたり、迷惑メールフォルダに振り分けられたりするようになります。
そのため、顧客に送信したメールが届かない、あるいは受信が遅れるなどの問題が頻発し、企業のメールコミュニケーションに大きな支障をきたします。特に、重要な連絡を必要とする場面でこれが発生すると、仕事のチャンスを逃し、顧客との信頼関係を損なうリスクが高まります。
復旧には時間と労力が発生し、IPアドレスのクリーンアップ過程を通じて、ブラックリストから削除されるまでの間、仕事の効率と信頼性は低下したままになります。
フォームスパムの有効な対策
次に、フォームスパムにはどのような対策が有効なのかについてご説明します。
必須項目を設ける
フォームスパム対策の一つとして「必須項目を設ける」ことは、スパムメール送信を抑制するための基本的な手法です。フォームに必須項目を設定するという行為は、一見簡単ですが、スパムボットにとっては送信過程を複雑にする要因となります。
この対策は、主にボットが速やかにフォームを投稿できないようにする「ハードル」として機能します。スパムボットは通常、ホームページ上のフォームをスキャンし、可能な限り多くのフォームを自動で埋めるようにプログラムされているため、必須項目を増やすことでそれらの動作を難しくすることができるのです。
たとえば、名前やメールアドレスの他、電話番号や住所などの情報を必要とすることで、ボットが簡単に送信を完了できないように設定できます。他にも、必須項目を設ける際には、テキストフィールド以外の操作を求めることも有効です。
しかし、この手法だけでは完全な防御策とは言えないことも事実です。高度なボットは、必須項目を解析して自分で埋める機能を持ち合わせている場合もあります。つまり、フォームスパムへの初歩的な対策として必須項目を採用することは推奨されますが、それ以外の対策と組み合わせて利用することが重要です。
プロバイダーが提供するスパムメール対策を設定する
プロバイダーが提供するスパムメール対策は、メールシステムの安全性を高めるために非常に効果的な方法です。この対策を講じることで、スパムメールの侵入を未然に防ぐことができます。
これらのスパム対策機能は、特定のアルゴリズムやルールに基づいて機能し、メールがスパムメールであるかどうかを判断することで機能しています。具体的には、疑わしい送信元のアドレスやメールの内容、件名を解析し、スパムメールであると判定されたメールを自動的に迷惑メールフォルダに振り分けることができます。また、ブラックリスト登録されたIPアドレスからのメール受信を拒否する設定を加えることで、防御を図ることができます。
設定方法は通常、管理者用のコントロールパネルを通じて行われ、ユーザーがスパムフィルターのレベルやどの条件でメールを拒否するかをカスタマイズすることが可能です。この柔軟性により、企業の要望に合わせた運用ができるため、業務に適したメール管理が実現します。また、新たに識別されたスパムメールや脅威に迅速に対応できるよう、自動更新機能が組み込まれていることがほとんどです。
プロバイダーのスパムメール対策を効果的に運用するためには、定期的に設定を見直し、最新のセキュリティ情報を反映させることが重要です。サービス提供者が配信する更新情報や新機能を利用することで、精度の高いスパム防御が可能となります。
受信するメールソフト側でフィルターや受信拒否を行う
メールソフト側でのフィルター設定や受信拒否の利用は、個々のユーザーが受け取るメールの精査を行うための直接的な方法です。このアプローチは、プロバイダーレベルでは管理しきれない詳細なカスタマイズを可能にし、ユーザーが自分の要望に合ったメール環境を構築するための鍵となります。多くのメール配信ツールでは、ユーザーが自ら設定を行うことで、細かい条件に基づいてメールを分類し、不要なメールをフィルタリングすることが可能です。
たとえば、特定のキーワードや送信者のアドレスを条件として指定することで、自動的に迷惑メールフォルダに振り分けたり、削除したりするルールを作成できます。これにより、ユーザーは膨大な数のメールの中から重要なメッセージに迅速にアクセスできるようになり、業務効率が向上します。
受信メールの効率的な管理は、特定のメールが誤って迷惑メールフォルダに入ってしまうリスクを減らすことにつながります。メールソフトのフィルター設定を定期的に見直すことで、より高度なスパムメール技術や新たに出現するスパムメールのトレンドに対応できる柔軟性を持たせることができます。
セキュリティソフト
セキュリティソフトの採用は、お問い合わせフォームへのスパムメールをはじめとしたさまざまなサイバー脅威からシステムを守るための基本的でありながら非常に効果的な手段です。これらのソフトウェアは、メールに含まれるウイルスなどの悪意あるプログラムを検出し、システムがこれらの脅威を未然に防いでくれます。
セキュリティソフトは通常、メールと添付ファイルをスキャンし、疑わしい内容や不審なリンクを含むメールを特定します。検出された脅威は、ユーザーに警告を発し、自動的に削除される仕組みになっています。これにより、メールを開く時に無意識のうちにウイルスに感染するリスクを大幅に軽減できます。
この種のソフトウェアは、定期的にウイルス対策ファイルを更新することで、新たに発見されたウイルスや悪意あるプログラムに対する防御力を保持します。最新のセキュリティパッチや定義を適用し続けることは、特に迅速な進化を遂げるサイバー脅威環境において不可欠です。ユーザーは、これらの更新を自動的に実行するよう設定することで、常に最高の保護を受けられる状態を維持できます。
海外IPアドレスからのアクセスを制限する(htaccess等)
アクセスを制限することは、スパムメールや悪意のあるアクセスからお問い合わせフォームを守るための非常に効果的な手段です。特に、特定の海外IPアドレスからの悪意ある行為が確認されている場合には、そのIPを特定し、アクセスを制限することが防御策となります。
この対策を講じることにより、不正なアクセスがホームページに及ぶのを防ぎ、フォームへのスパムメールを未然に防ぐことができます。htaccessファイルに特定のIPアドレスを拒否するコードを追加することで、そのIPからのアクセスを全てブロックすることが可能です。これにより、国外からのスパムメールを減少させ、ホームページの安全性を維持することができます。これらの設定は、簡単なコードの記述で実現できるため、外部からの攻撃を防ぐために有効です。
そして、特定のメールアドレスから同じようなスパムメールが続くようであれば、そのメールアドレスをブラックリストに登録することも考慮すべきです。この手法を用いることで、そのアドレスからのメールの受信をすべて拒否し、迷惑行為を排除することができます。また、地域ごとにIPアドレスの拒否設定をすることも可能です。
reCAPTCHAをお問い合わせフォームに設置する
お問い合わせフォームを設置する方は、Google reCAPTCHAを利用してください。なぜなら、Google社が無料で安全対策サービスとして提供してくれているからです。Google reCAPTCHAを利用すれば、チェックボックスやパネル選びによる画面が表示されるため、簡単にお問い合わせフォームから情報送信できなくなります。
reCAPTCHAの採用は、フォームにアクセスするボットに対する有効な対策となります。ボットは通常、大量のフォームを自動で送信しようとしますが、これらの審査を通過するのは容易ではありません。このため、不正な投稿が減少し、結果的にスパムメールの氾濫を抑えることができます。実際のユーザーは簡単な操作だけでお問い合わせフォームよりメール送信できる一方で、ボットによる送信が難しくなるため、ユーザーエクスペリエンスを損ねることなくセキュリティを強化できます。
自動返信機能をオフにする
自動返信機能をオフにすることは、スパムメール対策における一つの有効な手段です。多くのホームページや企業の問い合わせフォームには、自動返信機能が備わっており、ユーザーがフォームを送信した際に受信確認のメールを自動で送信する仕組みが一般的です。しかし、この機能が悪用されるリスクがあるため、特にスパム行為が多発している場合には、状況に応じて自動返信機能を無効にすることを検討する必要があります。
自動返信がなければ、ボットはメールアドレスにスパムメールを配信する手段を失うことになります。これは、特に悪質行為が頻発している場合に有効な一時的な対策として機能します。ただし、常に自動返信をオフにすると、正当なユーザーへ受信確認を知らせる利便性を失うことになるため、顧客体験にも影響を及ぼすことがある点に注意が必要です。
フォームスパムの有効な対策
問い合わせフォームのスパムメール対策は、会社や個人が安全で効率的なコミュニケーションを維持するために不可欠です。まず、必須項目の設定によりボットの自動送信を困難にし、reCAPTCHAの採用でさらなるセキュリティを強化することが重要です。
他にも、プロバイダーやメールソフトのスパムフィルタリング機能を利用し、セキュリティソフトによる保護を行うことで、ウイルスの侵入を防ぎます。また、htaccessを利用したIPアドレス制限やブラックリスト設定により、特定の悪意のある送信元からのアクセスを拒否することができます。
これらを組み合わせ、継続的にシステムを監視し、最新の情報で対策を強化することで、安心してデジタル環境を利用できるでしょう。
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