GTMでより細かく計測 GA4でスクロール率を計測する方法
2023.09.14 Posted by hosobuchi.m
先日GA4に移行したGoogleアナリティクスで、スクロール率を計測する方法を記事にしました。
参考:2023年8月10日「GA4でスクロール率を計測する方法 GA4を本格的に活用しよう!」
前回は、GA4だけでスクロール率を計測する方法であり、もっと細かく計測したい人には、もの足りなかったかもしれません。今回は、GTM (Googleタグマネージャー)も使って、より詳しくスクロール率を図る方法を見ていきましょう。
目次
GTM(Googleタグマネージャー)とは?
GTMとは、Webサイトで利用可能な広告タグやツールを管理するための管理ツールのことです。そのため、Googleタグマネージャーを利用することで、複雑なHTMLの編集スキルを有していなくても、管理画面からタグ情報を管理できるようになります。
GA4とGTMを使って計測できるスクロール率の違い
スクロール率の計測の方法は、大きく2つに分かれています。
- GA4の拡張計測機能を利用する方法
- GTMを利用する方法
GA4の拡張計測機能を利用する方法の場合、訪問したユーザーが画面の90%まで表示した場合に限定して計測を開始します。そのため、80%やそれ以下の数値では、計測されることはありません。
一方で、GTMを利用する方法なら、縦方向スクロール距離を設定できるため「10%、25%、50%・・・」といった計測距離を割合で細かく設定できます。そのため、GTMを使って数値をより細かく計測したい方やGTMを普段使用しており、技術を深めたい方は、今回の情報がきっと役立つはずです。
GTMでスクロール率を設定するための手順
実際に、GTMを使ってスクロール率を計測するための具体的な手順についてご説明します。
1、GTMで変数を設定する
GTMで言うところの変数とは、表示される値の名前のことです。たとえば、GTMの変数が「Page URL」という変数の場合、WebページのURLが表示されると判断できます。そのため、変数を設定し、スクロール距離の表すScroll Depth Thresholdを参照できるように設定を進めます。
- ステップ1:画面左の「変数」から「設定」へアクセスする
- ステップ2:Scroll Depth Thresholdをチェックする
距離単位が%の場合は、全体を100%と考え、ピクセル(px)の場合は、その値そのものが距離を表します。
2、トリガーを設定する
GTMのトリガーとは、タグが配信される条件のことです。トリガーを利用することで、任意の条件で計測設定が可能となります。
- ステップ1:画面左の「トリガー」から画面右の「新規」をクリックする
- ステップ2:名称を記載する
- ステップ3:トリガー設定をクリックする
- ステップ4:スクロール距離を選ぶ
- ステップ5:縦方向スクロール距離をチェックする
- ステップ6:割合のボックスに測定したい割合を記載する
3、タグ設定を行う
新規タグの設定方法は、次のとおりです。
- ステップ1:画面左の「タグ」から画面右の「新規」をクリックする
- ステップ2:名称を記載する
- ステップ3:タグの設定をクリックする
- ステップ4:Googleアナリティクス:GA4イベントを選ぶ
- ステップ5:新規作成したタグを選ぶ
- ステップ6:イベント名の項目に、任意の名前を記載する
- ステップ7:イベントパラメータで行を追加する
- ステップ8:パラメータ名に今回は“percent_scrolled”と記載する
- ステップ9:“Scroll Depth Threshold”を選ぶ
- ステップ10:トリガーからスクロール数へと進み、設定を保存する
4、公開する
公開すると、データの収集が開始されます。
- ステップ1:画面左の「タグ」からさきほど設定した「タグ」を選択、画面右上の公開をクリックする
- ステップ2:バージョン名と説明を記載する
- ステップ3:公開する
詳細を記載しておくことで、前回の設定内容を見直すことができます。
スクロール率を探索機能で確認する方法
スクロール率を確認する方法は、下記の記事でご紹介しております。ぜひ、計測方法についてご参照ください。
参考:「GA4でスクロール率を計測する方法 GA4を本格的に活用しよう!」GA4のスクロール率の表示方法
スクロール率が計測できたら、何をする
スクロール率が計測できれば、ページの内容やどのくらいの人がどの程度見たのかを確認できます。例えば、上から10%のところでほとんどの人が離脱していることがわかれば、ページタイトルしか見ておらず、メインコンテンツは閲覧されていないと分かります。
その場合、タイトルを魅力的なものに変えることで、スクロールしてもらえるようになります。具体的には、タイトルを上にあげメインコンテンツが10%のところで見られるようにするといった対応ができます。
また、コンバージョンエリアで他のWebサイトへと離脱していることがわかれば、誘導先のポイントがわかりづらくなっている可能性があります。そのため、全体レイアウトを見直すことで、コンバージョン率を上げられる可能性があります。
まとめ
GoogleアナリティクスのGTMを使うといろいろな数値が計測できます。これは、非常に素晴らしい機能です。GTMの使い方については、多くの人が動画で使い方を紹介してくれています。計測するからには、その数値をぜひサイトの発展に役立てていきましょう。
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