ユーザーエンゲージメントを向上させる5つのポイント
※2023年6月2日に一部内容を更新しました
「あれ?前はSEOが好調だったのに、最近Webサイトの順位が落ちていないか?」
何気なく注力ワードを検索した上司が、以前より落ちてしまった注力ワードの順位を目ざとく見つけ、会議で担当者を問詰めます。担当者は原因がわからず、しどろもどろで言い訳に終始。
実際にそんな体験をした人は少ないでしょうが、検索順位の低下に肝を冷やしたことがある人は多いかもしれませんね。
こういったケースでは多くの場合、ユーザーの放置が原因です。
せっかく訪問したユーザーをないがしろにしていたことで、検索順位が下がっている可能性があるのです。
再び順位を上げるためには、「ユーザーエンゲージメント」にカギがあるかもしれません。
今回はそのことをお話しします。
目次
ユーザーエンゲージメントとは
エンゲージメントはもともとマーケティング用語で企業や商品、ブランドと消費者との間の関係性や愛着との強さを指した言葉です。
ここで言うユーザーエンゲージメントとは、ウェブ上でのユーザーとの繋がり(の強さ)です。
通常のエンゲージメントは商品購入機会や店舗来店回数といった指標で測られますが、ウェブの場合、Webサイトに訪問したユーザーが、どのくらいそのWebサイトのページを見て(平均ページビュー)、どれほどの時間滞在しているか(セッション時間)、また、すぐにWebサイトから離れていないか(直帰率)などで判断されます。
だれでもブックマークしたり、ホームページの設定したりなど、大好きなWebサイトの一つや二つあるもの。
ユーザーがどれだけそのWebサイトに愛着を持っているか、の指標がユーザーエンゲージメントとなります。
Googleが提供しているアクセス解析サービス「Google Analytics」では、Webサイトに訪問したユーザーのセッション時間や、訪問ページ数といった「ユーザーエンゲージメント」の情報をWebサイト管理者に提供しつつも、Googleもその情報を把握しています。
なぜ、冒頭部分で、“再び順位を上げるためには、「ユーザーエンゲージメント」にカギがある”というお話をしたかというと、そういった、Webサイトとユーザーの繋がり、つまり、ユーザーのWebサイトに対する満足度も、Googleが検索順位を決める判断材料としている可能性があるということです。
ユーザーエンゲージメントを高めるには?
では、ユーザーエンゲージメントを上げるには、まず何から行えばよいのでしょうか。
これはシンプルです。ユーザーが求めている情報を提供し、かつ見やすいページ作りを心がけるということ。
しかしこれ「言うは易し行うは難し」の典型で、決して簡単ではありません。
まずは制作側の先入観を取り除き、客観的にWebサイトを見ること。そしてユーザーに今のWebサイトは利用しやすいのか、求めているものがあるのかしっかりと聞くこと。そしてユーザーの意見をしっかり踏まえたうえで、制作側の都合ではなくユーザビリティ重視のデザインや設計を心がけること。
このプロセスが必要になります。これからお話する5つのポイントを確認してみましょう。
検索クエリと関連性の高いコンテンツを提供できているか?
検索ワードと実際に公開しているコンテンツについて、齟齬がないのが一番です。
ユーザーが検索したワードに対し、悩みやニーズを解決するようなコンテンツが充分に提供できているかどうかチェックしましょう。
十分な長さと質の高さを兼ね備えていれば、ユーザーはじっくり読んでくれます。
結果、ページの滞在時間が増えますし、関連するコンテンツの内部リンクを貼って誘導することで、平均ページビューも増やしていくことができます。
Google アナリティクスやサーチコンソール等のツールを用い、どのページが落ちたのか、ユーザーがどんな検索キーワードから流入してくるのか確認し、サイトの弱点を狙い撃ちするのも良いでしょう。
ほかにもここをチェック!
インタースティシャル広告はないか?
インタースティシャル広告とは、ページを訪問した際に全画面を覆うようにポップアップで表示される広告のこと。アフィリエイト広告や資料請求などの広告ですね。利用者側には邪魔で、ストレスしか与えません。Webサイト訪問者の69%が離脱するとも言われています。
ただし、Cookieの使用や年齢確認のインタースティシャルは例外ですが、基本的にはすぐにやめるべきです。
ページ内の広告の貼りすぎはないか?
ページ内に、検索クエリとは関連のない広告が多く貼られていませんか?広告ばかりだと、目的の記事を集中して読むこともできませんし、ユーザーがうんざりして直帰してしまう原因にもなります。
関連性の低いコンテンツやリンクがページ上部に設置されてないか?
メインカラムで検索クエリと関連の高い文章を掲載していても油断は禁物。
ページ上部に関連の低いコンテンツやリンクが設置されているとSEO的な評価が下がってしまいます。除外しましょう。
コンテンツの内容は新鮮ですか?
SEO対策に良かれと思ってたくさんコラム記事を出していても、古い投稿の内容がそのままではユーザーやブラウザに古く不正確な情報だと判断され順位が下がる可能性があります。古い記事はリライトし、更新日もしっかり記しましょう。こちらの記事もご参考下さい。
ページの不備はないか?
基本的な部分ですが、リンク切れ、画像の表示ミス、レイアウト崩れ、サポートが終了しているFlashコンテンツの設置など、Webサイト上の不備はなくしましょう。
まとめ
Webサイトの評価は、被リンクの数といった外部評価よりもページ数やテキストの量などの内部評価へ移行していますが、その傾向がすっかり定着した現在では、Webサイトの内容が本当にユーザーを満足させているか否かも評価対象となっている、つまりはコンテンツの質が重視されているわけですね。
この傾向は年々と高まっており、キーワードタグのような小手先のSEOは通用しなくなっています。特にGoogleはユーザー視点での使いやすさを重要視しています。
ユーザーエンゲージメントを高めるには、Webサイトを訪問したユーザーを正しくおもてなしして、愛着をもってもらうことが大切です。
そうすれば、下がってしまった検索順位も再び上がるかもしれませんよ。
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