Webサイトの文章で記号を使うときのルール
※2023年5月2日に最新の情報に更新しました
Webサイトに掲載する文章を書く際、何気なく使ってしまいがちな「」や※などの記号。これらを使用する際には基本的なルールがあることをご存知でしょうか。 文章をわかりやすくするために使ったつもりの記号も、正しく使わないとかえって読んでいる人を惑わせる結果になってしまうかもしれません。 今回は適切な文章表現をするための記号の使い方や、最低限おさえておきたい基本ルールをご紹介していきます。
目次
その1:括弧類
代表例 ( )、[ ]、{ }、【 】、「 」、『 』 など
()まるかっこ
丸括弧は最もよく目にする記号の一つではないでしょうか。主に漢字などの読み方や文章の後に注釈などを記載する時に使用します。
()内の文章の文末には句点(。)を入れないことが一般的とされています。
例)マトリョーシカ(入れ子人形とも呼ばれる)は、ロシアの民芸品。
また、「例)」や「(1)」などのように文章を読みやすくするための視覚表現として文頭や文末に使用することもあります。この場合、全角と半角の丸括弧が混在すると見栄えが悪くなりますのでどちらかに統一すると良いでしょう。
丸括弧は日本語の文章では全角を、英語などの半角文字で表現する文章では半角を使用することが基本です。
例)・マトリョーシカの魅力(その1)
・マトリョーシカの魅力(その2)
・マトリョーシカの魅力(その3)
[ ] かくかっこ
角括弧は、丸括弧の代用で使われるほか、丸括弧()、波括弧{}の入れ子として使われることもあります。
例)マトリョーシカ(入れ子[同じ形で異なる大きさの器を重ね合わせたもの]人形とも呼ばれる)は、ロシアの民芸品。
{ } なみかっこ
決まった用法はありませんが、丸括弧が入れ子になるケースがあります。
例)マトリョーシカ{入れ子(同じ形で異なる大きさの器を重ね合わせたもの)人形とも呼ばれる}は、ロシアの民芸品。
「」かぎかっこ
文章中に発言や会話、書籍や映画などのタイトルを記述する時に使います。かぎかっこは文の区切りとしての役割も果たすため、かぎかっこでくくった会話文などの最後には「。」は必要ありません。
上記以外の用途として、引用符として使用することもあります。その場合、引用する文章の前後を「」で括ります。欧文では“”(ダブルクオーテーション)を使用します。
例)ロシアの「マトリョーシカ」は入れ子人形と呼ばれている。
『』にじゅうかぎかっこ
書籍や雑誌名、映画やドラマのタイトルなどに用います。また、会話中の会話などかぎかっこの入れ子として使用することもあります。
例)母は「ロシアのマトリョーシカは『入れ子人形』と呼ばれるのよ」と言った。
【】すみつきかっこ
すみつきかっこは強調や文字の装飾に使われます。辞書の読み仮名の表記などで目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。括弧類の中でも特に目立ちやすいため、短い見出しや文章中で特に注目してほしい箇所に使用すると良いでしょう。ただし、あまり多用するとうるさく見えてしまうので注意が必要です。
例)【入れ子人形】には、ロシアのマトリョーシカも含まれる。
その2: 区切り符
代表例 、 。・:; など
、読点
文中の切れ目に打つ記号で、日本語で使われる区切り符の一つです。英文では代わりに「,(カンマ)」が使われます。長い主語の終わりや名詞を列挙する際に使用すると、文章を読みやすくできます。読点の適切な使用の目安としては、およそ20文字以内の間隔で打つと良いとされています。また「なお・そして」などの接続詞の直後やかぎかっこの前後には原則としてつける必要はありませんが、強調のためにあえて使用したい場合には文章が読みにくくなっていないか注意しながら使いましょう。
例)読点は区切り符の一つだが、多用しすぎるとかえって読みにくい文章になる。
また、読点がないと意味が2通り解釈できてしまうような文章の場合にも読点を打ちましょう。例えば下記の2つの文章では、読点の位置によって意味が異なります。
例)母はマトリョーシカを抱えながら、笑っている私を追いかけた。
母は、マトリョーシカを抱えながら笑っている私を追いかけた。
。句点
文の終わりに打つ記号です。日本語で使われる区切り符の一つで、英文では代わりに「.(ピリオド)」が使われます。
例)句点は、文章の終わりに打つ区切り符だ。
・中黒
約物の一つで、中点や中ぽつ、黒丸といった呼ばれ方をします。 縦書きの小数点や同種のものを並列するときに用います。
例)ちなみに約物とは句読点・疑問符・括弧・アクセントのことです。
:コロン
約物の一つで、欧州言語がその起源です。時刻の表記で目にすることも多いですよね(19:30など)。日本語においても、項目や見出しとその本文を区切ったり、前の文の具体的な内容を記す時に使います。コロンにも丸括弧と同様に半角と全角がありますので、適切に使い分けましょう。
例)休業日:土日祝日
;セミコロン
欧文の約物の一つ。関係の深い二文をつなぐ時などに使います。日本語においてはあまり目にすることはありませんが、セミコロンはカンマとピリオドを組み合わせてできた記号だそうです。
例)I bought Matryoshka;So decorate
その3: つなぎ符
代表例 ?、―、… など
? クエスチョンマーク
日本語、欧文でも使用する疑問符です。「?」は文末に使用されるのでこれらの記号の後に句点をつける必要はありません。()と同様に日本語の文章では全角を、欧文では半角の記号を使用します。
疑問符と同様によく使用される「!」は感嘆符といいます。一般的によく目にする記号なので、自然に使用している方も多いかと思います。文章に勢いをつけたいときや驚き・強調の表現として使用されます。
例)先生、この汚いマトリョーシカ、捨てていいですか?
― ダッシュ
文末などで使い、人物の考えや疑惑、余韻といった感情を表現するときに使います。
例)私が求める本物のマトリョーシカは、もう見つからないんじゃないか――
… 3点リーダー
省略や会話の沈黙、時間経過などを表現したいときに使用します。個人のブログやメールなどカジュアルな文章では、はっきりと明記したくはないけれど書き手の意図を察してほしい場合などに使うこともあります。
例)入れ子になっていないマトリョーシカなんて…
その4: しるしもの
代表例 ※、*、# など
※ こめじるし
日本語の文で注釈をつける際に使用する記号です。長い文章で複数の注釈を付ける場合には「※1」や「※2」などのように番号を振って、本文の最後にまとめて注釈を記載することもあります。英文で米印は使用されないため、代わりに「*(アスタリスク)」を使用します。
例)マトリョーシカ即売会は5月20日、代々木公園で行います。※雨天順延
* アスタリスク
注釈をつける際に使用する記号です。英文では伏字でも使われます。
例)web**b
# ナンバー
番号記号などで用います。近年ではハッシュタグの用法で目にする機会も増えてきました。
例)#08
番外: 機種依存文字
代表例 など 上記のような機種依存文字は以前では、WindowsやMacintoshなどのOSやフォントといった環境によって表示できなかったり、別の記号が表示されたりしてしまうため出来るだけ使わないか、HTMLでは文字参照を使用することが長年のルールとされていました。しかし、現在では「UTF-8」でエンコーディングされたWebサイトが多数を占めるようになり、 文字化けや音声読み上げソフトへの対応も問題ありません。ただし記号によっては文字が小さく表示されてしまい見にくい場合もありますので、引き続き読みやすい・分かりやすい文章表現となるように細心の注意をすることが大切です。
まとめ
このように、Webサイトで使用する記号や表記は、正しい使用法と意味を理解した上で、適切な利用を心がけましょう。 当サイトのブログのように複数名で文章作成・投稿を行う場合は、あらかじめ記号や表記のルールを明文化し、共有しておくと良いでしょう。
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