2021年、考えられるシナリオと対応
2021.01.04
あけましておめでとうございます。
年末年始は、昨年の振り返りと今年の計画を思案していました。
そのためには、ある程度、2021年がどんな年になっていくのか、予想をすることが必要です。
そんな中、昨年自分がどんな予想をしていたのか振り返ってみたのですが、私が昨年、年始に書いたコラムがこちら↓です。
https://www.weblab.co.jp/blog/webmarketing/12679.html
我ながら牧歌的で笑っちゃいます。
1年前の自分に「今年の変化はそんな甘っちょろい年じゃないぞ」と言ってやりたいです。
でも、しょうがないですね。
ほぼ全ての日本人がオリンピック開催を信じていたし、コロナ禍によってこんな劇的な変化があるなんて想像できた人はいなかったでしょう。
■ただ、昨年の年始のメルマガ文面を読んであらためて思うのは、デジタル化の大きな流れ自体は変わっておらず、むしろ加速したということです。
それまでほんの一握りの人・会社しか導入していなかったWeb会議やリモートワークが、コロナ禍によって強制的に驚くほど早く一般に普及しました。
昨年後半、「バーチャル渋谷」でハロウィーンが盛り上がったなんてニュースがありましたが、2000年代後半にセカンドライフという仮想3D空間の試みが、話題ばかりで全然一般に受け入れられず失敗したのをリアルタイムで見てきた者としては隔世の感を覚えます。
そういえば、昨年夏頃から、当社にも「展示会をバーチャルで実施するためのWebサイトを作りたい」というような相談がいくつもありました。
いつか来ることを想像はしていた未来が、コロナ禍で早送りされて実現されてしまった感じです。
それに上手く適応した企業は業績を伸ばしました。実際に私の周りには「過去最高益だった」という起業仲間もいます。
■では今年はどんな年になるのでしょうか。
楽観的なシナリオは、今年前半には治療薬やワクチンが登場することでコロナ収束の目処が立ち、オリンピックも無事に開催、経済も一気に息を吹き返すというものでしょうか。
菅総理は、衆議院議員総選挙をそんな雰囲気の中でやりたいでしょうね。
悲観的なシナリオは、治療薬やワクチンが登場するものの、コロナ感染は一進一退を繰り返し、オリンピックは延期または中止、景気も株価も大幅に下降、コロナの収束は年を跨ぐ、というもの。
100年前のスペイン風邪が収束に2年以上かかったことを考えると十分にありえるシナリオだと思います。
経営者は両方のシナリオを念頭に入れておかないといけないですが、
『悲観的に準備し、楽観的に行動せよ』(孫子の兵法)
という言葉通り、悲観的シナリオになっても大丈夫なように準備しておきたいものです。
■いずれにしても、一度早送りされたデジタル化の変化は、巻き戻らずに容赦なく、更に進化していきます。
コロナが収束しても、Web会議は今後も当たり前に行われるだろうし、営業や販売活動、マーケティングもどんどんデジタルシフトしていくでしょう。
もし昨年、変化に上手く対応できなかったという方も、まだ遅くはありません。
変化が巻き戻されることを期待するのではなく、いかに変化に対応していくかを考え、着実に歩みを進めていきましょう。
私も昨年は右往左往してしまいましたが(^^;)、今年はしっかり舵取りしていきたいです。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
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山浦 仁 / ウェブラボ株式会社 代表取締役
大学卒業後、大手Web制作会社にてWebディレクターとして数多くの国内大手企業のプロジェクトに携わる。2004年にウェブラボを設立。2007年には中小企業向けのWeb制作ノウハウとCMS機能をパッケージにした「サイト職人CMS」を発表。現在は、中小企業だけでなく大手企業からの引き合いも多く、Webコンサルタントとしても活動中。上級ウェブ解析士。全日本SEO協会認定コンサルタント。